2020年5月26日火曜日

インドのメディアは日本のコロナ対策をどう報じたか

私は数年前からインドのニュースメディア”India Times"をフォローしており、インドのニュースを追うのが趣味になっている。




india Timeはインド・デリー近郊のグルガオン発の英語オンラインメディアで、 ニュースメディアとしての位置づけは、日本でいうとLivedoorニュースのような、日経新聞ほどお堅くもなく、NewsPicksほどエッジが効いたものでもない、お気軽ゴシップメディアといったところか。
(コロナ禍なのでTOP画像はシリアスめだが)

似たような名前の"Times of India"は、インド最古の由緒ある英語新聞で、英語の読めるエリート層向けの全く別のメディアなのでご注意。


IndiaTimesは日本がお好き?

私が日本人だから反応しているというのもあるが、IndiaTimesは日本のトピックを扱うことも多い。そして、そのほとんどが日本礼讃の傾向にある...。

例えばこの、日本の緊急事態宣言解除のニュース。

Japan Fully Lifts Coronavirus Emergency: How They Overcame COVID-19 Crisis


日本が完全なロックダウンなしでどうコロナ禍を脱したか、三蜜の策や(英語では3Csと訳されている)、ハグやキスなど濃厚接触の少ない文化背景、徹底した手洗い教育、少ない検査数に少ない感染者数という、他国にない稀な対応策が「ジャパンモデル」として紹介されている。

インド人の反応

これに反応したインド人のコメントがなかなかおもしろかったので紹介。


「ありがとう神様。これで新しいアニメのエピソードが見れる笑」

「すばらしい規律。少ない人口」→インドが逆であることのジョーク

このコメントのアンサーとして
「日本とインドの人口密度を比べてみろよ!(笑)」

人口密度の高さはインドも日本もそんな変わらないのでね...

インド人の日本礼讃コメントが多数....


特筆すべきは、インドと日本を比較してのジョークより、日本礼讃コメントが多いことか。

「全ては日本人一人ひとりの規律とセルフコントロールの結果。教育の問題ではなく。他の国は日本から規律を学ぶべき」

「....日本は宗教のために戦ったりしないし、ナマーズのために集まったりしない。(イスラム教の習慣的な祈り)」


インドの宗教の多様性やカルチャーの多様性、また教育の格差があることがインドのコロナ対策が日本のようにはいかないことを指摘したコメントが多め。

それは確かに。人口13.5億もいれば、一人ひとりの気持ちの持ちように任せてられないわ。

単なる日本賛美ではない何か


日本人の私がこうやってインド人の日本礼讃コメントを読むことは確かに気分のいいことではあるけど、これは単にインド人が日本をリスペクトしている、という話ではないことには気づいている。

これは私の想像の範囲にすぎない話ではあるが、India Timesは妙に日本の保守系思想に親近感があって、これはインドなのか日本なのかどちらかの政府の策の息がかかっているとしか思えないことがある...。疑いすぎ?

日本の同盟国(とされている)アメリカの 左派のNew York Timesや 保守系のWall Street Journal、イギリスのガーディアンだって、ここまで日本がやってやったぜという記事は出さないし、コメントするユーザーも中立だったり日本批評に当たるものが多いのだ。

IndiaTimesに書き込むインド人が日本好きなだけなのだろうか...。もしくは日本のどっかの会社の出資メディアなの?

情報求む。


2020年5月17日日曜日

新しい夏のはじまり



摂氏25度の5月の晴れた夕方5時ごろ。
こんないい天気のブルックリンは、夜8時を過ぎても明るくて、通りから南米の音楽が流れてくる。私は近所のチャイニーズ系のデリで6本パックのハイネケンを買って帰る。

そんな風景を、東京目黒のマンションで、ブラインドから入るオレンジ色のやわらかい日光を横目に、一人思い浮かべていた。

夏の始まりの明るい夕方に、白ワインを飲むのが好きだ。

今朝はあまりに天気がよくって、行ったことのない近所の公園まで散歩をした。林試(りんし)の森公園。今から約120年前に作られたというその公園は、都会の住宅地の中にあるとは思えないほど鬱蒼とした森が生い茂っていて、そこは、私がブルックリンに住んでいた時にお気に入りだった公園、ベイリッジのOwl’s Head Parkみたいだった。

公園の中を一人歩きながら、東京での生活も悪くないかもしれない、と思った。

東京での新生活を否定し続けたこの直近の2年間は、忘れらない恋人にダラダラと未練をもつ私の悪い癖と同じで、頻繁にニューヨークに通い、昔の友達や男の子たちに会い、まるで日本に帰国したようには見えないかのように過ごすのが、私の生きがいだった。

でも、それもこのパンデミックで、一旦休止になった。

私がニューヨークに渡航できるのは最低でも1年後くらいなものだろう。それ以上に、目標としていた再移住は、パンデミックによるアメリカの人口の14%、2,000万人以上と言われる高い失業率も加わってさらに高い壁となった。

ビザだけではなく、渡航自体もいつできるか分からない状態。現地で暮らす人も明日の生活が分からない状態のニューヨークは、当たり前だけど今までとは全く違った場所になっているんだろう。

もちろん人と人との繋がりだったり、地域のスモールビジネスを応援する取組みだったり、ニューヨークの素敵な部分はたくさん残っているはずで、それがあるのもニューヨークの人が地域に根付いて、地域のためにアクションを起こしているからにならない。

私は東京のために何かできているだろうか。

自分の住んでいる場所には関心を払わずに、根なし草のように国と国を飛び回って、観察と消費をしているだけの生活。

そんな生活は、もう今年はできない。
そしてそんな生きがいの価値観は、もはや古くなってしまったように感じる。
"旅をするように生きる"、ノマドワーカー、ヒッピー...

場所から場所へ移動する生き方ができなくなった今、旅行以外に自分の好きなものを他に見つけるしかない。

身近な生活に目を向けるしかなくなった。

それは現在と向き合うことでもある。
ニューヨーク生活を送っていた過去や、次の旅行の計画と行った未来ばかりに目を向けすぎて疎かになっていた現在。

また、新しい扉が開く気がする。



Owl's Head Park in Bay Ridge, Brooklyn

イーストリバーならぬ、大西洋が一望できる公園。

2020年5月3日日曜日

プリンセスノキア(Princess Nokia) "Soul Food y Adobo"を和訳してみる

ニューヨーク出身のラッパーで、LGBTQIAのインディーシーンから人気を広げ、2020年2月に4枚目のフルアルバム『Everything Is Beautiful』を発表したPrinces Nokia(プリンセスノキア)。

プエルトリカン系で、ハーレムで育った生粋のニューヨーカーの彼女は、ニューヨークについての曲を複数作っているのだけれど、その中でも特に、特にニューヨークのスパニッシュハーレム / ラテン系コミュニティへの愛を感じる曲"Soul Food y Adobo"をチョイス。





一発目のメロディから、もうニューヨーク。

コーナーにあるデリ、花屋、ランドリー、各国料理のレストランに移民の話す外国語、多種多様な人種のニューヨーカーたち。そんなマンハッタンのストリートをぐんぐん歩いていく情景が思い浮かぶ。

"I love that soul food, adobo
A little mixed with sancocho"

とサビから聞き慣れない単語が並ぶが
adoboもsancochoも、ラテンアメリカの家庭料理の名前で、プエルトリカン系の家庭で、ラテンアメリカ系移民の多いイーストハーレムで育ったプリンセスノキアにとっては地元の味。

イーストハーレムは、90年代に大変物騒な地域として知られていて、ニューヨークに慣れた人でも夜一人で行くのはあまりおすすめしない場所だが、それでも今は安全になったらしい。

私も、ニューヨークに来た当初出会ったプエルトリカン系の女の子に連れられて、夜スパニッシュハーレムことイーストハーレム116丁目でプエルトリカン料理を食べたことがある。

友人のおすすめでバナナのフライやあと数点を食べて、味がおいしいかどうかは正直分からなかったけれど、お世辞にもきれいとは言えないローカルの店で、初めて会った地元のラテン系のにいちゃんや店員も会話に加わって来たりして、ほっこりした気持ちになったのを覚えている。ラテンアメリカ系の人々は、人情深くて、とても温かい。

そんな経験もした関係か、その後プエルトリカンやドミニカン系の住民が多いブルックリンのサンセットパークに住むことになるのだけど、近所のスーパーには、スペイン語のラテンアメリカの音楽がガンガンかかってて、トルティーヤや中南米系の食材が豊富だし、店員もスペイン語で話しかけてくるような場所だった。

そんなラテンアメリカ系のニューヨーク文化に浸りきった私には、この "Soul Food y Adobo"は、まさに私の思い出を掘り起こすような曲で、何度でも聞きたくなる特別な1曲だ

That Café Bustelo
With milk and sugar to mellow
Know some Caribbean fellows
That get you pregnant by hello
That baby shower, that party
That quinceañera get started
The titis got you, don't worry
So don't you leave in a hurry

カフェ・バステロ*
ミルクと砂糖で甘くしたコーヒー
カリブ系の顔なじみたち
ハローって挨拶一つであんたを妊娠させちゃうような男たち
ベイビーシャワー、パーティー
キンセラネェーラ*が始まる
あのお猿さんたちあんたを手に入れた、心配しないで
でもね、早めに立ち去った方がいいと思うんだ

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 補足情報
カフェ・バステロ*
イーストハーレムにあったキューバスタイルのコーヒーを出すカフェで90年の歴史を持つ。ラテンアメリカ系移民のコミュニティにとって重要な憩いの場でありアイコニックな場所の一つ。

キンセラネェーラ*
15歳になった少女をお祝いするラテンアメリカの儀式。

2020年5月1日金曜日

NYC Bitche$ オークワフィナ(Awkwafina) を和訳してみる

出演者全員をアジア系キャストで固めた映画『クレイジー・リッチ!(Crazy Rich Asians)』や『オーシャンズ8 (Oceans' Eight) 』で唯一のアジア人メインキャラクターとして出演。

人気番組『Sataurday Night Live』ではルーシー・リューに次いで、18年ぶりに二人目のアジア系女性としてホストを担当。瞬く間にスター街道を登り詰めたニューヨーク出身のラッパー・オークワフィナ。






2020年の今では出演作が絶えない人気俳優の一人だけど、そんな彼女が2013年に発表した曲『NYC Bitche$』があまり世の中に知られていないリアルなニューヨークソングとして傑作なので、拙い知識で和訳ならぬ意訳してみたいと思う。

この1曲を聞けば、通好みのニューヨーク観光ができると言っても過言ではない。誰もが知ってる観光地は歌詞に入ってないけど、ニューヨーク在住者が「ああ、分かる」とうなづく人気スポットがいっぱい。そしてディスもいっぱい。

※訳文には、私個人の解釈が含まれています。
* が付いている箇所は、最後にニューヨーク観光情報を補足しています。


[Intro]
Oh my god

Do not look, but that guy has a crack pipe and it's out right now
He's beckoning toward us
Don't drop the subway map, bitch
If you drop the subway map, we're never gonna get outta Queens

[Verse 1]
What's poppin' in the BK, Prospect Expressway
Fuck that museum shit unless it's first Saturday
Bitches be in Bushwick, they all live in Bushwick
They all love Bushwick but I say "FUCK DAT SHIT"
Pull over by the Burg
Hipster pussy market
Feelin' on these vegans despite the smell of armpits
The skinny ones are artists, it's obvious they starving
Your shit art don't pay bills it eats Ramen

[Hook]
New York City Bitch, that's where I come from
Not where I moved to on Mom and Dad's trust fund
New York City bitch, that's how I'm rolling
You out-of-state fakes get your iPad stolen


[Intro]
おっと
見ちゃだめ クラックのパイプ持ってる男がうちらのこと呼んでる
そこの観光客、サブウェイマップ落とすなっての
それなくしてどうやってクイーンズから出るっていうのよ

[Verse 1]
ヘイ、ブルックリン調子どう
プロスペクト高速道路
ブルックリンミュージアム 第一土曜以外はクソ*
ビッチ達はブッシュウィックにいるって*
揃いも揃ってブッシュウィックに住んでるよね
奴らはみんなブッシュウィック大好き
ファック やってられない
スモーガスバーグ*に行ったんだけど
ヒップスターのくそマーケットだわあれ
脇汗の匂いに負けないヴィーガンのアーティストたち*
痩せてる奴ら全員完全にお腹空かせて死にそうじゃん
あんたらのアートなんちゃらは家賃も払えない
買えるのはラーメンだけ

[Hook]
ニューヨークシティ ビッチ、私はここの出身
ママとパパの仕送りで移り住んだんじゃない
ニューヨークシティ ビッチ、私はハイ状態
地方出身の偽ニューヨーカーはiPadでも盗まれろ



[Verse 2]
What exactly is in Red Hook, aside from Ikea
Can I take a train there? No idea
Traffic on Atlantic, bitches stay alien
Yo peep that mess Jay-Z call a stadium
Uptown bro-fest, 20-something douchebags
"Let's get a pint bro, yo where the skanks at?"
East Village poppin', college kids coppin'
Drank too much now the IVs droppin'
West Fourth pizza, stop in front of Joe's
Chillin' with the lezzies outside of the Cubbyhole
Ave of the Americas, driving in the bike lane
Sloppy ass bitches coming out of the PATH train
Bitch, where your pants at? It's 25 degrees out
You eatin' nachos on the block with your pussy out
Queensbridge Projects, Long Island City
Forest motherfuckin' Hills, bitch, get shitty

[Hook]
New York City Bitch, that's where I come from
Not where I moved to on Mom and Dad's trust fund
New York City bitch, that's how I'm rolling
You out-of-state fakes get your iPad stolen

[Verse 3]
No I'm not from Flushing, I wonder why you think that
Citi Field, bitch, where the overpriced drinks at
What's poppin' in the Bronx, Third Avenue Bridge
All the tranny hookers on the point get it in
Blunts in the whip, now we got the munchies
I wonder if the corner store still sell loosies

[Hook]
New York City Bitch, that's where I come from
Not where I moved to on Mom and Dad's trust fund
New York City bitch, that's how I'm rolling
You out-of-state fakes get your iPad stolen

[Outro]
Bitch
Oh my god, oh my god. Wait, there's...
Okay, okay
To your right, there's this Asian girl, she has two live chickens in cages, she just punched a man for a subway seat, and she is coming toward us
This is Awkwafina, bitch. I just stole yo iPad and now I'ma sell it to buy more live chickens



[Verse 2]
イケア以外にレッド・フックに何がある?正直*
電車で行ける場所? マジわからない
アトランティック・アヴェニューの混雑 よそ者たちはずっとよそ者
どんなに悲惨になってるかのぞき見でもしようかな
Jay-Zがスタジアムって呼んでたあそこのね*
アップタウンの男祭り 20代のアホな若造たち
”よう、ビールでも飲もうぜBro このおならの臭いどっから来てる?"
大学時代に飲み過ぎてアイビーリーグを退学
ウエスト4にあるピザ屋 Joe'sの前で立ち止まる
ゲイバーの外でレズビアンたちとチルする*
アベニュー・オブ・アメリカ  バイク専用レーンでサイクリング
PATHトレインの出口から軽そうな女たちが出てくる*
ビッチ、あんたたちのボトムどこ行ったのよ? 外はマイナス3度だっつーの
あんたのアソコ晒しっぱなしでナチョス食ってんなよ
クイーンズブリッジ、プロジェクト*、ロング・アイランド・シティー*
クソなフォレスト・ヒルズ、ビッチども
全員どっか行ってほしい

[Hook]
ニューヨークシティ ビッチ、私はここの出身
ママとパパの仕送りで移り住んだんじゃない
ニューヨークシティ ビッチ、私はハイ状態
地方出身の偽ニューヨーカーはiPadでも盗まれろ

[Verse 3]
いや、私フラッシング出身じゃないから*
うーん どうしてそう思ったのかな
シティ・フィールド、馬鹿みたいに高いアルコール売ってる
ヘイ、調子はどうよブロンクス 
サード・アベニューブリッジ
トランスジェンダーの売春婦たちはみんなそこにいるの
鞭に叩かれて喜ぶアホ面たち みんなまとめてムンク*を食らう
ああそうだ、あのコンビニにまだタバコ売ってるかな

[Outro]
ビッチ
あ、やばい ちょっと待って
はいはい、分かった 分かった
あんたの右の方にアジア系の女の子いるでしょ 
その子二匹のチキンが入った籠を持ってて、そう今ちょうど地下鉄の中の席取りで男を殴った 今こっち向かって来てるじゃん
 私がオークワフィナだっての ちょうど今あんたのiPod盗んだとこ
これ売ってもっと生きたままのチキンを買うんだ


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*補足情報
ブルックリンミュージアム 第一土曜以外はクソ*
第一土曜は無料で入れる。

スモーガスバーグ*
ブルックリンで毎週末行われるオープンエアーのマーケット。人気フードベンダーから古着屋、雑貨屋、アートなど様々な店が出店し非常に競争の高いマーケットとして有名

ビッチ達はブッシュウィック*
若者に人気のエリア。アンダーグラウンドなクラブやバー、古着屋などがひしめき合う。昔はたいそうな危険地区だったが、多くのおしゃれな白人や若者が移り住んだ結果、安全な場所になった。

脇汗の匂いに負けないヴィーガンのアーティストたち*
ニューヨークはヴィーガンこと究極のベジタリアンが多い。特にアート系やヒップスター(個性重視の格好やライフスタイルをしている人たちのこと。若干軽蔑的な意味で使われる)に多いイメージがある。

イケア以外にレッド・フックに何がある?正直*
レッド・フックは、ブルックリンの西イーストリバーに面するエリア。一見工場地帯のようながらんとした場所だが、近年おしゃれな人が住む場所として人気。

Jay-Zがスタジアムって呼んでたあそこのね*
バークレーズ・センターのこと。ブルックリンの玄関口アトランティック・アベニュー駅に直結している。

ゲイバーの外でレズビアンたちとチルする*
West 4thと呼ばれる駅はマンハッタンのワシントンスクエアパーク近くのグリニッジヴィレッジにあり、ゲイタウンとして有名なクリストファー・ストリート周辺にも近い。

PATHトレインの出口から軽そうな女たちが出てくる*
ニュージャージーとマンハッタンを繋ぐ地下鉄。ニュージャージーは東京に対しての埼玉的な立ち位置のため、生粋のニューヨーカーからすると少々田舎者扱いとなる。

プロジェクト*
低所得者向けの集合住宅

ロング・アイランド・シティー*
クイーンズ内のマンハッタン寄りに位置するエリア。近年再開発され真新しいコンドミニアムが立ち並ぶ ”新しいマンハッタン”になりつつある。

いや、私フラッシング出身じゃないから*
 フラッシングはクイーンズ最大のチャイナタウンがある場所。中国系と見るやフラッシング出身かと聞かれるのは差別的な見方があることを示唆している。

ムンク*
munchiesはスラングでスナックという意味と、BDSMの集会というような意味があるらしい。直前に鞭という単語が出て来ているので、恐らくこの2つの意味をかけていると思われる。


*豆知識1 
ニューヨーク市は、5つの区に分かれていて、真ん中にあるマンハッタンがいわゆるタイムズスクエアやブロードウェイ、ウォールストリート等がある"ザ・シティ"。
ここ20年でカルチャーの発信地からおしゃれな高級住宅街に姿を変えつつあるブルックリン、移民のマルチカルチャーとアートが混合するクイーンズ、荒廃したヒップホップの生まれ故郷からどんどん新しい住民に開発され始めているブロンクス、フェリーでしか行けないスタテン・アイランド。この5つの区で構成されるのがNYC(New York City) となる。

*豆知識2
90年代はお金のないアーティストや移民が住み着く場所だったブルックリンが、今や地方から来たアーティスト志望の学生や外国人、金融/ITのヤングエリートが大量に住み着く場になり観光地と化したため、家賃が数倍に高騰。その土地で生まれ育ったニューヨーカーが家賃を払えなくなり、家を追われるという現象が問題となっている。これはジェントリフィケーション(Gentrification)と呼ばれている。