2024年3月24日日曜日
インド旅行記 4日目ジャイプール
2024年1月3日水曜日
インド旅行記 3日目ジャイプール
ムンバイから約2時間。午後5時頃にジャイプールに到着。
またもや今夜の宿まで空港の配車サービスを使う。
約1時間程の距離で600ルピーだったので、当たり前だが40分の距離で1200ルピーと言われたムンバイよりはかなり物価が安いことがわかる。
とはいえ、600ルピーもかなりふっかけられた値段には違いない。
人懐こく商魂たくましいが、都会らしいドライさもあるムンバイの空港スタッフよりは、やや実直そうなスタッフの言い値を信じ、車に乗り込む。
車はすぐ用意されていたので、ホッとした。
ドライバーは無口だがしっかりと仕事はこなしそうな、綺麗な身なりの50代くらいのインド人だった。
ちょうど陽が沈む時間帯で、濃いオレンジ色に照らされたジャイプール空港が美しかった。
ジャイプール空港から市の中心部へ
今夜の宿のある、観光スポットハワー・マハルに近い旧市街まで約1時間。
空港からまっすぐ伸びた道路を、中心地に向かって北へ直走る。
道すがら、ライトアップされた歴史ある門や博物館などの観光スポットに差し掛かり、とても綺麗で「ジャイプールに来たなあ」と興奮した。
宿に近い、Bapu Bazaar(バプ・バザール)に差し掛かると、かの有名なピンク色の門と壁が見えた。
この門は、衣類、ジュエリーなど多種多様な店が外周に連なるバザールの入り口で、日本から来た私にとっては、異国への入り口。まるでアラビア世界に飛び込んだようだった。
宿はバザールの内側にあり、入り口を見失わないように、宿のスタッフからはバザールの入り口の番号が告げられていた。入り口で宿のスタッフと集合し、宿に連れて行ってもらう手筈だ。
ドライバーには空港を出発する前に宿に電話をかけてもらってはいたが、着いた先に迎えらしき人は見当たらない。
外は暗いし、人はたくさんいるものの、お世辞にも安全そうな雰囲気は感じなかったため、スーツケースを持って立って待つことに不安を感じ、自力で宿まで行くことにした。
バザールのダンジョンで牛と猿に遭遇
バザールの中は、ほぼ十字路とその内側にさらに入り組んだ小道のような構造なので、事前に写真に保存しておいた地図で到着はできる算段だった。
だが、案の定迷う。
そしてバザールの内部は外周と違って、煌々と照らされた店などはなく、薄暗い民家が密集する。
人は多少通るが、かなり不気味だ。ゴミも大量に落ちている。
そして、至るところに牛がいる。
RPGのダンジョンのように、右へ左へ。角を曲がると牛に遭遇。
外見だけでなく完全に旅行者とわかるスーツケースを引きづりながら、無事に辿り着けるか不安が増してくる。
あまりに不安になったため、人に道を聞こうと、たまたま開いていた仕立て屋さんにいた優しそうな中年女性に声をかける。
私があまりに切羽詰まった表情をしていたのを察してか、親切に道を教えてくれただけでなく、言われた通りの道を歩いていると、急に猿の群れと牛に出くわし、完全にビビって引き返そうとしたところを "No problem, no problem(大丈夫、行きなさい)"と、私の後ろをついてきてくれた。
最初に目が合った一目で優しい人だとは思ったが、異国の、薄暗い野生の動物に囲まれた道りで、オカンのような包み込むような温かさに出会うと、泣きそうになってくる。
インドのオカンが私を送っていってくれた先には、木の長い棒を持って野生の猿を追い払う謎の老人がおり、「こっちじゃ(意訳)」と言うかのように、宿の入り口まで連れて行ってくれた。
絶対に宿に雇われている風ではなく、ストリートに住まう系の老人だったあの人は、宿のスタッフが私を出迎えた後はさっとどこかに消えて行ったのだが、あれはジャイプールの妖精だったのだろうか...。
宿に到着
インド旅行記 2日目ムンバイ
充電器を探す
Vodafoneショップで粘る
インド旅行記 1日目ムンバイ
インド一人旅再び
人生二度目となるインド一人旅は、再びムンバイから始まった。
インド最大の商業都市であり、金融と映画産業の中心地でもある。
映画『スラムドッグ・ミリオネア』で舞台となったこの大都市は、富と貧困、新と旧、西洋と伝統、あらゆる多様性が共存するカオスな都会で、インド好きの私にとっても個人的に思い入れの強い場所である。
5年半ぶりとなるインド旅の主な目的は、北西インドのラジャスターン州の古都、ジャイプールを訪れることだった。
ウェス・アンダーソン監督のインド舞台の映画『ダージリン急行』でも注目を浴びたジャイプールは、ピンク色やパステルカラーのフォトジェニックな城壁や家々が立ち並び、「ピンクシティ」とも呼ばれる。そこにどうしても行きたくてたまらなくなったのが2023年の4月。
北インドのラジャスターン州は、3〜5月の気温は40度超すのが日常なため、街歩きが困難な暑すぎるこの時期を避け、気温が10〜20度の過ごしやすい11〜12月の乾季になるのを待ち侘びていた。
そして、12月中旬。成田空港からムンバイへと旅立った。
ANAでムンバイへ
航空券はマイルで購入し、ANAを利用。
行きの乗客は、ほとんどがインド人。
インド人はベジタリアンが多いため、CAがベジタリアン用の機内食をオーダーした人に対して、一人ひとりに口頭でチェックした上で、配布が始まる。
順番が決まっているのかどうか不明だが、私が食べるようなノンベジタリアン用を全て配布した上で、ベジタリアン用が配布されたため、非常に時間がかかっていた。
ベジタリアン食が配布される頃には、ノンベジの人はほぼ食べ終わっているような時間帯で、ベジタリアンの人に少し気の毒に感じた。
そんなこんな言いながら、約11時間でムンバイに到着。
SIMカードが買えない
私は海外旅行では、基本的に事前にSIMカードを買っておく派なのだが、今回は、私のインドでの滞在期間と欲しいデータ容量に合うSIMカードが見つからなかったため、現地空港で買うことにしていた。
事前に入念にネットやRedditの情報で、ムンバイの空港にSIMを売るAirtel(インドの大手携帯キャリア)があることは確かめていたのと、前回のインド旅行でも空港でSIMを購入したため、今回も自信満々で夕方空港に到着。
入国審査を経て、出口を出てまっすぐ行った際にAirtel発見。
手書きの貼り紙に、"Indian nationals only" (インド人専用)とあったので「まさか」と思ったが、一応店員に尋ねてみる。
するとやはり、SIM購入にはインドの電話番号が必要、とのこと。
"City, city!"(街で買って!)
と追い払われた。
(いやいや、国際空港でSIMカードを必要とする人間は基本的に外国人だろうよ...)と心の中で悪態をついたが、気を取り直して、とりあえずホテルまで行くことにする。