ウィノナ・ライダーは1971年生まれの47歳。
30代で鬱と不安に悩まされ、2001年にショッピングセンターの万引きで捕まって以来、”行動がおかしなおばさん”としてのイメージがついてしまっていたが、2012年にNetflixの”Stranger Things"の人気で返り咲き、ゴールデングローブにもノミネートされた。
そんな47歳のウィノナだが、20代の頃は、今でいうヒップスター中のヒップスター。サブカル女子誰もが憧れる最強のモテ女子であったのだ。
ウィノナは、10代でいくつかのインディペンデント映画やカルト映画に出演後、1990年にティム・バートン監督『シザー・ハンズ』でジョニー・デップと共演。それがきっかけで私生活でもカップルとなる。1993年まで付き合い婚約までしていたが、破局している。
二人が付き合っていた当時、ジョニー・デップは腕に「ウィノナ、フォーエバー」のタトゥーを入れたというのは有名な話。
ウィノナ・ライダーが、現在においてもヒップスター/サブカル界の最強女子である理由は、まず生い立ちにある。
アメリカ・ミネソタ州、ウィノナに生まれた彼女のゴッドファーザー(名付け親)は、心理学者でLSDの研究者でもあるティモシー・リアリー。70年代のヒッピー界隈では、サイケデリックの伝道師としてドラッグカルチャーを率いた男である。
ウィノナの両親は生粋のヒッピーだったようで、彼女が7歳の時にカリフォルニアのヒッピーのコミューンに家族で移住。
そこで他の7世帯と同居し、テレビも電気もない環境で育つうち、読書や演技の世界に没頭していったとのこと。
これほどゴリゴリの70年代ヒッピーの血が流れる現役女優は、今やそんなに多くない。
そんな異色の育ち方をしたせいで、コミューンを離れ、通常の学校へ通うようになった10代はクラスメイトから卑劣なイジメを受ける。
イジメの理由は、その頃すでに演技の仕事をしていて目立っていたことと、ボーイッシュなルックスが原因だった。確かに彼女みたいに際立った才能と個性のある美形の少女は、普通のティーネイジャーのいる学校では目立ちすぎる…。
そんな過酷な10代を終え、20代で映画スターとして確固とした評価を受けたウィノナは、28歳の時、自身が主演・プロデュースした映画『17歳のカルテ(原題: Girl, Interrupted ) で、助演のアンジェリーナ・ジョリーがアカデミー賞助演女優賞を獲得するなど、プロデュースの力も発揮する。
この時ウィノナは20代後半で18歳の境界性パーソナリティ障害の少女スザンナを演じ、そのボーイッシュで透明感のある雰囲気からは想像できない、少女と大人の間にある色気…を存分に発揮するという好演を見せた。
私は10代の時この映画をみて、ウィノナのもともと持ってるグラマラスな身体と精神的な色気に圧倒された…。ショートカットでボーダー着て、あのシーンは反則である。
アートの才能がある少し病んでる美少女は、いつの時代も芸術の世界で大モテするが、ウィノナ・ライダーは、47歳になった今も現役である。
現役でその頃と変わらない危なげなアウトサイダーの魅力を保った、感受性豊かな少女のような47歳なのである。
だから応援したくなる、ちょっとハラハラしながらまだ見ていたくなる。
同じ90年代を一世風靡した俳優仲間であり元恋人のキアヌ・リーブスとのツーショット。
きらびやかなハリウッドの世界とは無縁の、生粋のアーティスト気質な2人。お似合いだ。
トム・ウェイツのTシャツ着た47歳ハリウッド女優を誰が嫌いになれる?
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