高層階のビル群とスラム街。
人とITと金融と乗り物と動物が入り乱れる圧巻の大都市風景。
Netflixシリーズ”Sacred Games" の世界観のまんま。
貧しくてお金持ちで猥雑で、やけに色っぽいのです。
そんなわけで大昔から芸術家がキューバやモロッコ等のエキゾティックで猥雑な都市に恋してきたように、ボンベイの魅力に魅せられた人々というのも一定数おり、"Maximum City Bombay"
の著者SUKETU MEHTAもその一人。
著者は、ボンベイ生まれで幼少時にニューヨークに家族とともに移住したインド人男性。
祖国インドを離れ20年以上経ったあと、再びボンベイに足を踏み入れ
その滞在中に綿密な取材と膨大な情報量を元に書ききったノンフィクションです。
ヒンドゥとムスリムのコミュニティ間の闘争やギャングの生き様、
スラム街の貧困と暴力、政治など、血なまぐさいテーマが多いですが
ムンバイの市井に生きる人々の生活や様子を知るには、最良の一冊です。
読んでるそばからパトスが飛び散る...
ムンバイに息づく生命力に影響されて、こっちも気持ちと体がギラついてくるんですよね。
ピュリッツァー賞の最終候補にもノミネートされた一冊ということです。
都市の物語やSacred Gamesが好きな人は、絶対に外せない一冊ですね。
ムンバイ郊外
0 件のコメント:
コメントを投稿